名古屋の浅草「大須観音」の隠された歴史とは?
名古屋地名の由来を歩く【知られざる寺院の魅力①】
日本三大観音の一つ
地下鉄の駅を降りると、すぐ目の前が大須観音の境内である。「大須観音」は通称で、正式には「北野山真福寺宝生院(きたのさんしんぷくじほうしょういん)」という。真言宗智山(ちさん)派の別格本山である。
日本三大観音の一つともいわれるだけあって、堂々たる本堂である。今の建物は南を向いているが、以前は東を向いて建っていた。理由はすぐ西隣に伏見通りを通したことによるものらしい。
現在の大須観音の南側には歌舞伎座をはじめ多くの劇場等が立ち並んでいた。そして西側にはかつて遊郭があって、多くの人々で賑わった。東に向かう仁王門通り(大須門通り)は多くの仲見世が軒を連ねていた。名古屋名物の「ういろう」もこの大須から誕生している。